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副業で輸入転売をあきらめた7つの理由【専業の業者になるならアリ】

副業を考えたときに、転売ビジネスは一度は考えるジャンルだ。

家中の不用品をメルカリで売り払ったあと、なにか売れるものはないかと調べるうちに、中国の通販サイト『JA.AliExpress』に注目した。

中国大手アリババグループの海外向け通販サイトなんだけど、日本でも見かける商品が安いし送料もそこまで高くない。

これ転売できんじゃね?って考えるのは自然の流れだった。

結論から言うと、輸入転売ビジネスは始める前に諦めた。

調べれば調べるほど、素人が小遣いを稼ぐビジネスじゃないことに気づいたから。

まず輸入車転売ビジネスは敷居が高すぎる。小遣い稼ぎのビジネスモデルじゃない。

この記事は、輸入転売ビジネスを副業にお勧めしない理由を紹介する。

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よく分からないけどノリで海外輸入転売を検討してる人

 

たろぼう
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理由1 うっかり脱税する可能性がある

基本的に海外から輸入する品には関税がかかるんだけど、輸入する商品の使い道によって金額が増減する。

副業で輸入転売するのなら、間違いなく小口輸入に当てはまるんだけど関税の税率的に小口の方が高い。

もし間違って小口輸入なのに、個人輸入分の関税しか徴収されていなかったら「こちら側」が支払いの手続きを申告しないといけない。

当たり前だけど、関税は品目によって税率が変わるし、輸入のたびに関税の確認なんてメンドクサイ。

でもこれを怠ると、うっかり脱税してるかもしれないという恐怖。こわ。

 

たぶんみんな考えることは同じだと思うから釘を刺すけど、「小口輸入だけど、個人輸入と偽ればバレないんじゃね?」と思ったアナタ!

税関の事後調査であとから警察に呼び出しを食らうから、やめようね!

 

 

理由2 古物商許可証の申請が手数料高い・面倒くさい・遅い

●手数料が高い

商用目的の転売には古物商許可証が必要。

許可証なしでヤフオクとかメルカリだとかで転売した時点で無許可営業となり、最悪『懲役3年または100万円以下の罰金』が課せられる。

古物商許可証の申請には手数料が必要で、その申請手数料が19000円

元手が少しでもほしいビジネスなのに、始める前から19000円の支出は厳しい。

●提出書類が多い

提出する書類も多い。略歴書と誓約書はまだ簡単に作れるけど、自分のHP上で商品を販売するなら「URLの使用権限があることを疎明する資料」も必要。

住民票の写しは、マイナンバーカードを持ってるならコンビニでも発行できるけど、持ってないなら市役所で発行する必要がある。

市役所は平日の17時15分に閉庁するから、有休をとるか委任状を書いて身内にとってきてもらわないといけない。面倒くさいの二乗。

●審査期間が長い

書類を提出してから40日程度の審査期間がある。

ただしこの期間内に休日は含まれないから、最短でも審査期間だけで1ヶ月半は待たないといけない。さらに大型連休や年末正月に被ると2か月以上待つことになる。

許可証の取得を目指しはじめて、全部で1か月半~2か月半くらいの期間が必要

まだビジネスも始めてないのに、これだけ時間と金がかかる。

 

理由3 製造物責任法により損害賠償の責任を負う

適当に海外で安く買って、国内で売りっぱなし。当然そんなことは法的に許されてなかった。あたりまえ体操。

日本はマトモな法治国家だから、消費者を保護する法律がキッチリ用意されている。

それが製造物責任法(PL法)。小学校の社会の授業で習うから名前くらいはみんな知ってると思う。

(製造物責任法の目的)
第一条 この法律は、製造物の欠陥により人の生命、身体又は財産に係る被害が生じた場合における製造業者等の損害賠償の責任について定めることにより、被害者の保護を図り、もって国民生活の安定向上と国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。

端的に言うと、製造業者は商品の欠陥のせいで起こった問題に対して賠償責任を持たなくてはいけないということ。

一見して、製造業者のみが責任を負うような印象を受けるけど、よく見ると「製造業者」ではなく「製造業者」と記載されている。

(製造物業者等の定義)

 この法律において「製造業者等」とは、次のいずれかに該当する者をいう。
一 当該製造物を業として製造、加工又は輸入した者(以下単に「製造業者」という。)

はい、ガッツリ輸入業者に対しても責任があることが明記されている。

仮に、海外から輸入したオモチャが爆発して買った人の指でも吹き飛ばしたら、輸入販売した自分にも責任が及ぶってこと。

こっちは副業で小金稼ぎしたいのに、もしものリスクがデカすぎる。

 

理由4 梱包が雑すぎる。

どのくらい雑かというと、ゴミステーションのそばに置いておいたらゴミにしか見えないくらい汚い。

当然プチプチみたいな梱包材も入ってないし、梱包材自体を使ってない所も多い。

自分用に卓上扇風機を購入したことがあるんだけど、複数の商品が一つの袋に放り込まれていて、そのまま船便できたから中身が滅茶苦茶だった。それも一度や二度ではない。

JA.AliExpressで発送されてくる梱包でまともだったことは一度もない。輸送中に発生する不良率が半端ない。到着してみないと商品の状態が分からないから、イチかバチかで注文するしかない。

 

理由5 不良率が高すぎる

製造時点で不良になってる商品が多すぎる。

10個注文して半分どこか不良のあるものなんかザラ。直接メールでやり取りしているなかで、あっちの考え方として、安いんだから多少壊れていてもしょうがないと考えてるフシがある。

ものによっては検品シールが貼られているが、あきらかに元から不良だった品物も少なくないし、元の作りが悪くても向こうで検品していたらここまで不良品が届くはずがない。

検品していない業者があまりにも多い。

 

理由6 売れるとは限らない。

在庫は輸入転売に限らず大きなリスクだ。国内転売だと注文を受けてから商品調達が可能だけど、輸入転売の場合は輸送時間が長すぎて無理。

自分の得意な市場を見つけて、流行るより前に発注を済ませるくらいのスピード感・市場視点が必須なんだけど、それでも外れて売れなければ不良品と同様ゴミになる。まる損である。

 

理由7 個人は業者に勝てない。

業者も海外で買い付けをして国内で販売している点では同じだけど、そもそも戦ってるステージが違う。

業者は直接取引先に商談を通して、検品について、不良品の取り扱い、値段交渉など事前に契約してるし国内の通販サイトや自社の販売プラットフォーム等の販売網が、個人とまるで違う。

個人の規模では、儲かるか分からない商品を各種通販サイトで売るためにテナント料やロイヤリティを支払い続けることは出来ない。

フリマサイトやオークションサイトでも同様、不良率・検品問題を克服している業者に個人は勝てない。

圧倒的に業者の方が有利。その業者と価格競争をしなくてはならない。

個人が業者の真似事をしても規模の力で勝てない。

 

まとめ

以上の理由で、俺は輸入転売という夢物語を始める前から諦めた。

転売輸入ビジネスは副業として片手間にできる範疇を超えてる。法的な制約を無視すれば始めること自体は簡単なんだけど、それはリスク以前の問題。

海外輸入は遊びの範疇でやることをおススメする。

 

 

 

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たろー

ガジェット好きが高じてガジェット系ブログを運用中。ガジェット紹介にとどまらず、市場的なポジショニング分析、値段とスペックのコスパ分析をして、読者が本当にそのアイテムに適しているのか判断できるような記事作成を心がけております。

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