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【CASIO AQ-S810W-1A2JF レビュー】全てにおいて中途半端。値段は安い。

AQ-S810W-1A2JFの画像
カシオスタンダードは素材やデザインを妥協する代わりに安いモノが多い。機能的には問題ないが外観的にどうも垢ぬけない。ハッキリ言えばダサい。

唯一の例外がAQ-S810W-1A2JF。カシオスタンダートのなかではトップクラスにカジュアルに仕上げている。ビッグフェイス、デジアナ、シンプルな文字盤、オールブラック。若者を意識しまくり。それでいてソーラー充電対応。値段も実売価格3000円代とかなり安い。

AQ-S810W-1A2JFの画像

今回はオールブラックのAQ-S810W-1A2JFをレビューする。兄弟モデルとしてAQ-S810W-8AJFがあるけど色が違うだけだから機能的には本記事を参考にしても問題ない。

たろぼう
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AQ-S810W-1A2JFの特徴

AQ-S810W-1A2JFの画像

デジアナ+ソーラー充電つきで実売価格3000円台は破壊的な安さ。カシオは比較的低価格帯のラインナップが多いメーカーだけど、上記の組み合わせで3000円台は今回レビューするAQ-S810Wシリーズのみ。他メーカーには対抗馬は居なかった。

スペック表を見てもなんら不満点が見当たらないと思いきや、実際に使ってみると痒いところに手が届かない中途半端さを感じるモデルだった。詳細を見てみよう。

AQ-S810W-1A2JFのスペック

ケース素材樹脂
ケースサイズ縦×幅52.2㎜×46.6㎜(かなりデカい!)
ケース厚13.8㎜
バンド素材合成樹脂バンド
機能・ワールドタイム機能(デュアルタイム機能)
・ストップウォッチ機能
・タイマー機能
・アラーム機能
・ライト機能(ライトカラー:アンバー)
フルオートカレンダー
・パワーセービング機能
(セービング状態で約23ヶ月駆動)
・バッテリーインジケーター表示
・12時間/24時間制表示切替
精度平均月差±30秒
本体重量39.5g
ムーブメントクォーツ式
防水性10気圧防水
電池寿命タフソーラー(ソーラー充電システム)

ビッグフェイスかつマットなデザイン

AQ-S810W-1A2JFを装着する人

ケースサイズが52.2㎜×46.6㎜とかなり大きめ、いわゆるビックフェイス。日本人に似合う平均的なケースサイズが38mm~42mmだから、縦に至っては10mmも平均より大きい。服の袖が絞ってあるタイプだと装着したまま通らないかもしれない。
AQ-S810W-1A2JFを装着した腕
質感はケースも文字盤もテカつかないブラックだからキラキラ輝くというよりマット感が強い。

3000円台でソーラー充電あり

タフソーラー駆動

驚くべきことに実売価格3000円台でソーラー充電を装備。この価格帯でソーラー充電がついてるモデルはAQ-S810Wシリーズのみ。シチズンやセイコーには対抗候補は存在しなかった。

国産デジアナ+ソーラー充電を安価で探してるならAQ-S810W-1A2JFは最有力候補。

ビッグフェイスの割に軽い

腕時計の重さ表

見た目に反して39.5gと、かなり軽い。人によってある程度の重さがあった方が装着感、信頼感があると感じる人もいるだろうが、俺は軽量であればあるほど嬉しい派だから全然ウェルカム。腕時計は外出中はつけっぱなしだからなるべく手首への負荷は小さくしたい。

10気圧防水に対応

Raindrops Water Pool Rain Ripples - Mylene2401 / Pixabay

Mylene2401 / Pixabay

激しく水中で振り回さない限りは防水性能に関しては問題ない。雨に降られたり、手を洗ったり、水中にちょっと沈めるくらいなら大丈夫。

ただし防水パッキンは経年劣化する。経験則だけど5年以上経ったらパッキンの交換をお勧めする。

中途半端に感じた点

ビッグフェイスなのに樹脂風防

リサイクルマーク

風防が樹脂製だから傷つきやすい。特にAQ-S810W-1A2JFは大きめの時計だからよくモノにぶつける。風防が無機ガラスならかなり傷を抑制できるけど、カシオスタンダードは総じて樹脂風防を採用しているから望むべくもない。長期間使いたくても本体の故障より先に風防が心配。

オートカレンダーなのに小液晶

オートカレンダーはやっぱり便利。アナログ腕時計は日付・曜日は自分で調整してやる必要があるけどAQ-S810W-1A2JFはデジアナ腕時計。オートカレンダー機能で一切の調整をしなくても液晶に正しいカレンダーが表示される。そこは素晴らしい。

AQ-S810W-1A2JFの文字盤

問題はAQ-S810W-1A2JFの液晶のサイズ。めっちゃ小さい。バッテリーインジケーターの設置位置も悪い。液晶の隣に設置したから小さい液晶がより狭く感じる。

結果、肝心の液晶の視認性が悪い。せっかくオートカレンダー機能がついてるのにこれでは宝の持ち腐れ。デジアナ時計なんだから液晶の視認性が良くないとデジアナの意味がない。

ライト機能は液晶のみ

AQ-S810W-1A2JFの文字盤

スペック表にライト機能と記載されてるけど、実際は液晶部分のバックライトのみ。文字盤と針には蓄光塗料が塗布されていて、明るい場所から暗所へ行くと数時間程度は発光するが正直心もとない。

デカい時計のくせに夜は小さい液晶でしか時刻を確認できないのはどうかと思う。

せっかくソーラー充電機能がついてるんだから、文字盤全体のライト機能を付けても消費電力的には問題ないはず。コストの問題もあるだろうけど中途半端感は否めない。

このモデルにソーラー充電は不要

タフソーラーは不必要

ちゃぶ台をひっくり返すようなことを言うけど、そもそもAQ-S810W-1A2JFにソーラー充電機能は不要。
ソーラー充電の最大のメリットは消費電力が高い機能をつけられること。実際、多機能センサーもりもりの高価格モデルならソーラー充電は標準装備。

しかしAQ-S810W-1A2JFは多機能だけど軒並み消費電力は低い。つまりソーラー充電をつける必要はまったく無い。無理にパワーセービング機能で23か月待機してもらうより、カシオお得意の10年バッテリーを採用して10年以上動き続けてくれた方がユーザーフレンドリー。

AW-80-1AJFの画像

実はデジアナかつ10年バッテリーのモデルとして、同じカシオスタンダードにAW-80-1AJFが存在している。こっちはデジアナ、液晶大きい、10年バッテリーを実現。デジアナでも10年バッテリーを採用できることをこのモデルが証明している。

ソーラー機能と電波時計をセットにしてもう少し値段を上げるか、10年バッテリーを採用してさらに値段を下げるかの2択なら納得できる。ソーラー充電のみ装備しても値段的・機能的に中途半端と言わざるを得ない。

不満はあるがやっぱり安い

AQ-S810W-1A2JFのAmazon価格画像

なんだかんだ言ってもビッグフェイス、デジアナ、ソーラー充電付きで3000円台という価格は凄い。多少の不満があっても値段でねじ伏せられる。実際いろいろ不満点を書き出したけど安いから全然許容できるレベル。もし使ってみて「なんかこれじゃねぇな」と思っても安いから精神的ダメージは少ないし、1年だけ使っても十分元は取れる。

デザインも他のカシオスタンダードより明らかに若者向けだし、大切に長く使うよりファストファッションと割り切ってガンガン使ってボロくなったら買い替える使い方なら問題ない。



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たろー

ガジェット好きが高じてガジェット系ブログを運用中。ガジェット紹介にとどまらず、市場的なポジショニング分析、値段とスペックのコスパ分析をして、読者が本当にそのアイテムに適しているのか判断できるような記事作成を心がけております。

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