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【G-LIDE GBX-100-1JF レビュー】釣り人は買って損なし。上品でタフな実用時計。

GBX-100-1JFの画像
GBX-100-1JFの画像


前々から気になってたけどタイミングがなくて触ったことがなかったモデル。今回たまたまとある店舗でじっくり見せていただけたので所感をレビューしたいと思う。結論から言っちゃうと、現時点でタイドグラフ搭載の腕時計としては最高傑作だった。

勘違いしてる人も多いけど、GBX-100-1JFはアップルウォッチみたいなスマートウォッチではない。スマホの通知は表示できるけど返信は出来ない。当然タッチパネルでもない。タッチしても指紋がつくだけ。

スマホとリンクして、簡単に機能設定できるのが強みなのであって、アップルウォッチみたいなミニスマホっぽいガジェットではないので注意されたし。

GBX-100-1JFの特徴

GBX-100-1JFの画像


GBX-100-1JFは、G-SHOCKのスポーツラインG-LIDEシリーズの内の一つ。元はサーファーに向けて作られた商品であり、実際にトップサーファーから支持されているモデル。

搭載されている機能ももちろんサーファー向けなんだけど、調べれば調べるほど釣りにも応用できる、いやむしろ釣りに特化したと言っても過言ではない多機能ぶり。

本記事ではピックアップしないけど、ランニングやウォーキングをサポートする「トレーニング機能」も付いてる。66gと結構軽いからランニングウォッチとしても使えるし、案外オールマイティ。

GBX-100-1JFのスペック

ワールドタイム世界38都市+UTCの時刻表示
ケースサイズ縦×幅50.9㎜ × 46.0㎜
ケース厚14.7㎜
風防素材無機ガラス
バンド素材樹脂バンド
機能・ストップウォッチ機能
タイドグラフ
ムーンデータ(月齢・月の形表示)
日の出・日の入り時刻表示
・トレーニング機能
・タイマー(最大5つの時間設定が可能)
・ストップウォッチ
・アラーム機能(最大4本、スムーズ機能付き)
・LEDバックライト
・フルオートカレンダー
パワーセービング機能(毎日一定時間になると表示を消して節電)
・その他機能
12/24時間制表示切替
機内モード
日付・曜日表示
ユーザープロフィール設定機能
バイブレーション機能
操作バイブレーションON/OFF切替機能
操作音ON/OFF切替機能
精度平均月差±15秒(スマホ連携なら毎日修正)
重量66g
防水性20気圧防水
電池寿命約2年

高級感とガジェット感が共存するデザイン

GBX-100-1JFの画像 身に着ける


GBX-100-1JFの本体はステンレスと樹脂の組み合わせ。液晶を守るようにステンレスのベゼルが配置されており、ヘアライン&ホーニング加工が施されている。その甲斐あって一辺倒なマット仕上げにとどまらず、角度によっては艶が出ることによって高級感が半端ない。

GBX-100-1JFの画像 サイドボタン


サイドボタンの設計も秀逸。時計全体がスマートに見えるデザインになっている。

通常のG-SHOCKは文字盤を正面から見るとサイドボタンがケースからはみ出すように設置されている。飛び出している方が確かにボタンは押しやすい。その点、GBX-100-1JFはケースを内側にへこませ、そのスペースにサイドボタンを設置している。

結果、サイドボタンがケースからはみ出さず印象がよりスマートになった。

GBX-100-1JFの画像 センターボタン


それでいてセンターボタン・サイドボタンは滑り止めのメッシュ加工が施されている。手袋を着用していても操作に支障がない。見事な実用ぶり。

GBX-100-1JFの画像 腕につける


サイズもスタンダードなG-SHOCKとほぼ変わらず、身に着けていてもゴツい印象を与えないはしない。

ケースやボタンは実用重視でガジェット感が強めだけど、ベゼルをマット加工のステンレスにすることで時計全体が上品になった。相反する質感を上手く組み合わせてくれたおかげで、どのシーンでも使いやすい時計に仕上がっている。

視認性抜群の高精細MIP液晶


GBX-100-1JFは高精細なMIP液晶を採用。この液晶は凄い!
従来の液晶とはまさに別物。下記の比較を見てもらった方が分かりやすいと思う。

新旧モデルを比較


適切な配置により画面の密度が増えた割に視認性は損なわれていない。

一般的に反転液晶の時計は視認性が悪い。特に暗い場所だとまず見えない。その点、MIP液晶はホワイト部分がクッキリと表示されるため視認性はむしろ良い。オールブラック&反転液晶と男心をくすぐる構成にしながら実用性もバッチリ。今後の反転液晶モデルはMIP液晶を採用してほしいと説に願う。

釣りを支援するシステムが充実しまくり

釣り人の画像

GBX-100-1JFは釣り人を支援するシステムが山盛り搭載。他にもタイドグラフやムーングラフを搭載したモデルは数多くあるけど、高精細MIP液晶を採用したおかげで段違いに情報の精度を上げることに成功している。

新旧モデルのタイドグラフ部分のアップ


今までのモデルのタイドグラフも使えないことはないんだけど、GBX-100-1JFに慣れた後では大まか過ぎて戻れないかもしれない。いかに高精細MIP液晶が正確な情報を表示するのに優れているか次の項で見てみよう。

高精細タイドグラフで潮の状態が一目瞭然

GBX-100-1JFの画像


GBX-100-1JFの時刻画面は釣り人が欲しい情報を一気に見れる新設設計。「釣りの競馬新聞か!」とツッコミをいれたくなるほど必要なデータがギッチリ凝縮されている。めちゃくちゃ便利だから使いこなさないと損。

満潮・干潮の予想時刻が表示できる

GBX-100-1JFの画像 満潮・干潮機能のアップ


メイン画面に満潮と干潮の予想時間が表示可能。今現在の潮位もタイドグラフで確認できる。潮位によって狙えるターゲットも変わってくるから、ぱっと見で現在の潮位が確認できるのは便利。

潮回りが三段階で表示

GBX-100-1JFの画像 潮回り機能の説明


時刻画面に大潮・中潮・小潮の三段階を表示できる。「潮回り」と言っても海釣りをしていないと馴染みない言葉だと思う。超簡単に説明すると潮は大潮→中潮→小潮の順に繰り返す。一般的に「中潮」が釣れやすい時期といわれているから、釣り人にとって今の潮回りがどの段階かは把握しておきたい情報。これもメイン画面で確認できる。

約3300エリアのタイドグラフが取得できる

G-SHOCK MOVE FREEアプリの説明画像


これがスマホ連携の最大メリット。専用アプリの「G-SHOCK MOVE」と連携させることで全世界の3300エリアのタイドデータを時計本体にインストールできる。潮は地球と月の引力差で発生するから、地域によってタイドデータは異なる。

従来のモデルでは事前に収録されてるエリアしか選べなかった。GBX-100-1JFなら正確なタイドデータを簡単に入手できる。どうせタイドウォッチをつけるなら情強釣り人マンになりたい。

高精細ムーングラフで月齢も正確に把握

月の画像
ムーングラフの説明


潮とともに「月齢」も釣りをするにあたって重要な指標。従来のモデルも月齢を表示できる、いわゆるムーングラフを搭載しているモデルも多いんだけど、GBX-100-1JFはMP液晶のおかげで従来とは別物ともいえるムーングラフを搭載。

まず高精細MP液晶による驚異の16パターン表示が可能。なめらかなムーングラフは実に美しい。ムーングラフの下には月齢数値が表示されているから、手元の時刻表からより詳細な情報も検索可能。サーファー御用達が売り文句だけど、もはや釣り人御用達じゃないのかと疑うレベル。

上記機能が液晶上に全て表示可能

GBX-100-1JFの画像 液晶部分のアップ


腕時計のメリットは情報の確認が手軽であること。言われるまでもなく、腕についてるから時間を確認したければ腕に目線を走らせるだけでOK。この手軽さが腕時計の強みでありアイデンティティ。

GBX-100-1JFは高精細MIP液晶を採用したおかげで、今まで説明してきた機能を一度に表示することができる。釣り人がどんな状況・状態であっても、腕に目線を走らせれば欲しい情報が手に入る。

汚れた手でスマホを触らなくても必要な情報は全て手首に集約されている。

軽量

腕時計の重さ表


これだけ機能的なのにたったの66g。ステンレスベゼルが目立つから重そうに見えるけどベゼル以外ほとんど樹脂だから超軽い。いくら便利でも重かったら長時間装着できないけど66gなら一日中着けてても無問題。

十分すぎる防水性能

素潜りの画像


日常で想定される最大の防水性能が20気圧防水。これ以上の防水となると、「潜水時計」のカテゴリーになり100m~1000mの潜水に耐える規格になる。日常的に100m以上のダイビングをする人以外なら、20気圧防水はほぼ最大の防水性能と言っていい。

水上スポーツや素潜りで使っても問題ないからGBX-100-1JFは水に対して全く気にしなくていい。

残念なポイント

いままで良いことしか書いてない気がするからちょっと残念に思ったポイントも書き出しておく。

タフソーラーは未搭載

タフソーラーなし


残念ながらタフソーラー機能は未搭載。MIP液晶を採用したおかげで画面いっぱいデータを表示できるから、タフソーラーを設置する場所が無くなったと思われる。正直MIP液晶自体の消費電力や各種機能の消費電力を考えるとタフソーラーは欲しかった。

電池寿命が2年

電池寿命が2年
Alexandra_Koch / Pixabay

タフソーラーが未搭載だから、この時計の消費電力は電池が全て。そう考えるとこれだけ多機能かつ電池寿命が2年なら長い方なのかもしれないけど、一般的なクォーツ時計と比べると短いと言わざる得ない。一応パワーセービング機能があるから長期保管する場合はもうしばらく持つ。

電池交換の費用の画像

カシオのHPでは電池交換費用が3300円(税込)。防水パッキン交換と防水検査も含まれてるから、2,3年に一度オーバーホールするつもりで修理に出した方が結果的に長持ちする。特に海釣りするなら電池に関係なく周期的な防水パッキンの交換はやったほうが良い。そう考えると2年に1回のメンテナンスは丁度いい周期かも。

電波時計ではない

電波時計じゃない


GBX-100-1JF自体は電波時計ではない。ただしスマホと連携すれば定期的に時刻が同期されるから電波時計と同等の精度は得られる。スマホを持ってないガラケーユーザーは月差±15秒で我慢。月差±15秒でも精度的にかなり良いほうだから、これを欠点というには無理があるかもしれないと書きながら思った。

風防が無機ガラス

ガラスの画像


無機ガラスであることを欠点というのは乱暴だけど、ハードな場面で使うことが予想される時計だからサファイヤガラスを採用してほしかったのが本音。この価格帯なら無機ガラスで当然だから完全にないものねだり。

落とした程度じゃステンレスベゼルがガードして風防に傷はつかななんだけど、こすったり何かにぶつけると当然傷がつく。実用時計はどうしても傷だらけになりがちなのが悩みどころ。

タウンユースなら全く問題ないから、あくまで仕事とか釣りに持ってく人だけ気になるかもしれない。

釣り人はマストアイテム。釣り人以外でもベストアイテム。


自分は毎週釣りに出かけるほどの釣り人でもないんだけど、ここまで致せりつくせりだと海に行きたくなってくる。めちゃくちゃ釣りに詳しい友達がフル装備で「用意できたから早く行こうぜ」と言ってくる感じ。

道具にここまでモチベーションを上げられるとは思ってもみなかった。釣りキチなら絶対買って損はないし、初心者~中級者なら釣りのモチベ向上ができるガジェットかもしれない。


機能的なメリットを散々言ってきたけど、一番の推しポイントはやっぱりデザインとMP液晶。デザイン的な美しさと実用の両立は出来ないと個人的に思ってたけど、GBX-100-1JFで固定概念をぶっ飛ばされた。いい意味でG-SHOCKらしさがなくてスマート。

値段もハチャメチャに高い訳でもない。なんなら搭載されてる機能を考えればコスパはいい。かなりおススメできる1本。

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たろー

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