ワイヤレスイヤホンと言えどもハイレゾ音源対応していてほしい、それも1万円以下で…。最高音質を欲しいが財布は寂しい、そんな令和っ子にはSOUNDPEATS Capsule3 Proが選択肢の一つかもしれない。
「SOUNDPEATS Capsule3 Pro」は、SOUNDPEATS(サウンドピーツという中国のオーディオブランド。安定のAnkerと同じく中国メーカーだが、安くコスパの良い商品を出し続けることで地道にブランドを確立してきた堅実なメーカーだ。
SOUNDPEATS Capsule3 Proは8,000円台と、ワイヤレスイヤホンでは比較的安価の割にハイエンド機種に近い性能を搭載している。目玉機能としては以下があげられるだろう。
- ハイレゾオーディオワイヤレス認証コーデック「LDAC」に対応。
- 強力なアクティブノイズキャンセリング(ANC)機能。(最大43dBのノイズ低減)
- 低遅延ゲームモード、外音取り込みモード搭載。
詳しく見てみよう。
当記事は公式サイトで公開されている商品のスペックや情報をわかりやすく整理し、読者が自分にぴったりの商品かどうかを判断できるように作成しました。
商品の価格や品質、メーカーの戦略や市場動向なども分析しているので、最適なアイテム選びの参考にしてください!
デザイン:高級感はそこそこある
SOUNDPEATS Capsule3 Proのカラーはブラックのみ。実に男らしい。マット艶消し加工でそこまで安っぽくはない。光沢のあるメタル部分にロゴの装飾が目立たぬようにデザインされている。
ケースもコンパクトで持ち運びやすいサイズ。有線充電・ワイヤレス充電どちらも対応。これは毎回言ってる気がするが、ワイヤレス充電はめっちゃ便利だから絶対使った方が良い。家に帰ってきて充電器にポン置きするだけで充電される。
ケースの前面にはLEDインジケーターがあり、バッテリー残量を確認できる。
音質:ハイレゾ音源対応のLDACコーデック採用
SOUNDPEATS Capsule3 ProはLDACコーデック対応。
LDACコーデックは、Bluetoothで高解像度な音楽再生が可能な技術で、具体的には「一般的なSBCコーデックと比べて約3倍の情報量を扱える」。また音質の劣化を最小限にできるので高解像度音源マニアも安心仕様。
ドライバーも大き目の12mmバイオセルロース製ダイナミックドライバー。ドライバーの大きさは、音質に直接的に関係するから、大きいほうがもちろん嬉しい。
スペック的には低音~高音まで明瞭かつハッキリした音質で隙が無い。逆に音の解像度が高すぎて耳が疲れやすいかもしれないが、人間の耳なんて嗅覚の次に慣れが早いので心配いらない。
ノイズキャンセリング:最大43dBカットの強力ANC機能
SOUNDPEATS Capsule3 Proは最大43dBのノイズ低減効果を持つアクティブノイズキャンセリング(ANC)機能を搭載。一応説明をするとANC機能とは、外部から入ってくる騒音に逆位相の音波を発生させて打ち消すことで、静寂な環境を作り出す技術。
左右2つずつのマイクを使ったハイブリッド方式のANC機能を採用しているため、外部から入ってくる騒音だけでなく、耳道内に残る騒音も効果的に低減できる。
外音取り込みモード:環境音もマイクで集音可能
強力なアクティブノイズキャンセリングがありながら、外音取り込みモードもちゃっかり搭載している。イヤホンを付けたままでも会話や環境音が聞こえるから、注意が必要な場所ではイヤホンをとる手間を省けるので便利。
接続:最新規格のBluetooth5.2対応
SOUNDPEATS Capsule3 Proは最新規格のBluetooth 5.2対応。接続性能には不安を抱かなくて済みそう。また、LDACコーデックだけでなくAACコーデックやSBCコーデックなど一般的なコーデックに対応してるから大抵のデバイスに接続可能。
低遅延ゲームモード:効果はあるがおまけ程度
このモードでは、イヤホンとスマートフォンやタブレットなどのデバイスとの間の遅延を最小限に抑えることができるらしい。らしいと言うのは、低遅延にできる技術的な情報が公式から発表されてないからどういう理屈で低遅延なのかは分からないから。
ただ他のレビュー記事の調査で、超低遅延コーデックであるaptXより低遅延であることが確認されている。それ以外のレビューや検証記事を読む限りでは十分効果はあるようだ。
そもそも論だが、最新規格のBluetooth5.2を採用してる時点でほぼ遅延なんて感じられないから。そこまで遅延が気になる人は有線イヤホンでゲームしたほうが幸せになると思う。
再生時間:ケース込で最大52時間再生可能
SOUNDPEATS Capsule3 Proのバッテリー持ちはそこそこ良い。
イヤホン単体で最大8時間、充電ケースと合わせて最大52時間の連続再生が可能。同価格帯の他社製品よりも長い再生時間 。単体だけで8時間使えるなら日常生活では全く問題ない。
またSOUNDPEATS Capsule3 Proは急速充電機能も備えている。イヤホンを10分だけ充電すれば1時間以上再生可能。充電ケースを30分だけ充電すれば約10時間分のバッテリー容量を補充できる。30分で10時間はクッソ早い。普通にすごい。
通話品質:通話中のノイズカット機能あり
SOUNDPEATS Capsule3 Proは通話品質も良い。左右2つずつ計4つのマイクを使ったcVc8.0通話ノイズリダクション技術を採用。分かりやすく言うと「ノイキャンされたクリアな会話を相手に送ることができる」。通話中に自分だけでなく通話相手にも聞こえやすくするとは、中国メーカーのくせにおもてなしの心を感じる。
防水性能:心もとない防水性能
「SOUNDPEATS Capsule3 Pro」はIPX4相当とやや低めな防水性能。小雨や汗程度は大丈夫だが、水没や高圧水流には耐えられない。基本的に当てにはできない。
他商品とのコスパ比較
SOUNDPEATS Capsule3 ProはSOUNDPEATSシリーズの中でも上位モデル。ハイレゾ対応(LDACコーデック対応)かつ強力なアクティブノイズキャンセリング機能、低遅延モードなど他社比較しても高機能が搭載されている。
例えば、ソニーのWF-1000XM4やBOSEのQuietComfort Earbudsという製品は、SOUNDPEATS Capsule3 Proと同じくハイレゾ音源とアクティブノイズキャンセリングに対応している。
しかし、これらの製品は3万円以上する高級機種 。それに比べて、SOUNDPEATS Capsule3 Proは8,000円台と1/3以下の値段。驚異のコスパ。
もちろんこれらの製品にはSOUNDPEATS Capsule3 Proにはない機能や特徴、音質やノイズキャンセリングの性能も上回るかもしれない。だがSOUNDPEATS Capsule3 Proも今まで示してきたように十分以上に高機能。
競合商品の性能・値段の比較
SOUNDPEATS Capsule3 Proは、SOUNDPEATSの中では約8,480円。同等の性能を持った他社製品と比べると以下の通り。
- Sony WF-1000XM4
LDAC対応、ANC機能、外音取り込み機能、専用アプリ対応など
価格:約30,000円
- Sony LinkBuds S WF-LS900N
LDAC対応、ANC機能、外音取り込み機能、専用アプリ対応など
価格:約18,000円
- Anker Soundcore Liberty 3 Pro
LDAC対応、ANC機能、外音取り込み機能、専用アプリ対応など
価格:約20,000円
- Edifier TWS NBQ
LDAC対応、ANC機能、外音取り込み機能、専用アプリ対応など
価格:約9,000円
- Technics EAH-AZ60
LDAC対応、ANC機能、外音取り込み機能、専用アプリ対応など
価格:約30,000円
- Philips Fidelio T1
LDAC対応、ANC機能、外音取り込み機能、専用アプリ対応など
価格:約25,000円
2023年3月時点の結果だが、コスパの良さでは一つ頭が飛び出している。
SOUNDPEATS Capsule3 Proに向いてるユーザー
「SOUNDPEATS Capsule3 Pro」は以下のような人には向いているかもしれない。
- ハイレゾ音源やLDACコーデックに対応した高音質な完全ワイヤレスイヤホンを探している人
- アクティブノイズキャンセリング機能が欲しいけど、高級機種は予算オーバーだと感じている人
- 長時間連続再生が可能でバッテリー持ちが良い完全ワイヤレスイヤホンを求めている人
- 専用アプリで音質や設定をカスタマイズしたり、ゲームや動画視聴に便利な低遅延ゲームモードや外音取り込みモードを使いたい人
SOUNDPEATS Capsule3 Proに不向きなユーザー
逆にSOUNDPEATS Capsule3 Proは以下のように人には不向きだろう。
- ブラック以外のカラーバリエーションが欲しい人
- 防水性能がIPX4相当では不安だと感じる人
- ソニーやBOSEなど有名ブランドの製品を使いたい人
総括
SOUNDPEATS Capsule3 Proはハイレゾ音源とアクティブノイズキャンセリングに対応、さらに長時間連続再生が可能な大容量バッテリーを搭載。かつ他社製品に比べ最大1/3と低価格。ワイヤレスイヤホンとしては中価格層ではあるものの、コストパフォーマンスは最高の部類と言えるだろう。