幅広甲高の完成度の高いスニーカーが欲しい。できれば5000円以下で。これは筆者の切実な願いである。
仕事柄一日中歩くことも多いからか、スニーカーの消耗スピードが半端ない。1足買っても半年持たずにボロボロ、元からショボい靴だとワンシーズン持たない始末。
このままでは靴代だけで破産しかねないので、機能的で丈夫で安いの3点が揃った靴が欲しい。
もちろん10000円だせばナイキやらプーマやらの機能的な靴が手に入るだろうが、靴より財布が先に悲鳴を上げるだろう。貧乏人の悲しい現実である。
そこで白羽の矢が立ったのが、今回レビューするアンダーアーマーのUAチャージド パスート2だ。私は甲高幅広なので4Eタイプを選んだ。
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アンダーアーマーとは
一般の人にはあまり聞き覚えがないかもしれないがスポーツマンや現場仕事のおっさんなら知ってる人は多い。一般的にはコンプレッションシャツの製造・販売しているアパレルメーカーである。以下wiki引用
アンダーアーマーブランドでコンプレッションウェアの製造・販売を行っている。 ブランド名は、「セカンドスキン(第二の皮膚)」のように身体に密着するという特徴的なウェアを、ユニフォームの下 (=Under)に着用する「アスリートが戦うための鎧 (よろい=Armour)」としたことに由来する。
創業者 ケビン・プランクはボルチモアのオフィスに「攻撃」「完璧を持つより前進」「目的意識を持つ」「低迷から抜け出して何とかする」という理念を掲げている。
1996年、メリーランド大学のアメリカンフットボール選手であったケビン・プランクが、自らのアスリートとしての経験をもとにコットンTシャツに代る機能的なウェアを開発したいと考え、祖母の家の地下室で商品を開発、設立から10年余りで全米でも指折りの総合スポーツ用品ブランドに成長した。
端的に言えばアメリカの新進気鋭アパレルメーカーである。
具体的な要望は下記の通り。
・幅広甲高に対応
足が幅広甲高であるだけで履ける靴はかなり絞られる。
学生の時コンバースのスニーカーが流行った際、どのサイズも幅が合わなくて諦めたのは苦い思い出だ。スニーカー内部の空間が広ければインソールの選択肢も広がるし、幅広甲高であることはマスト。
・通気性が良いこと
一日中歩くことが多いから通気性が悪いと瞬時に足がクサくなる。どれだけ紳士であっても足がクサければ人間扱いしてもらえない。人として認めたもらうためにも靴の通気性は絶対に確保したい。
・プロダクトとしての完成度が高い
値段だけを注視すれば、Amazonなんかでも中国メーカーのやたらめった安い靴はいくらでもある。
実際に2000円程度のスニーカーを何度か買ってみたが、所詮は安かろう悪かろう。3か月でアッパー部分が破れるなど、通常ではありえない壊れ方をするものが大半。
いくら安くてもすぐ壊れるようではコスパが良いとは言えない。
・5000円以下(超重要)
消耗品に5000円以上は財布が許してくれない。自分の稼ぎの少なさを嘆いても給料は上がらない。情けないが何とか捻りだした5000円で半年~1年ほど使えるスニーカーを探さなくてはならない。
UAチャージド パスート2は幅広甲高に対応
UAチャージド パスート2は4Eまで足の幅に対応している。
一般的な日本人の足サイズなら4Eもあれば幅的に十分。
普段26.5cmの靴を履いてるけど、アメリカ製にありがちなワンサイズ落とす必要もない。普段のサイズで丁度良かった。イメージとしてはくるぶしでホールド、指の付け根あたりはゆったり。
後述するが、もしサイズが大きいと感じても幅広甲高なのでインソールで調整可能だ。
内部に余裕があるのでインソールも選び放題
幅広甲高と一言でいっても高さや幅は人それぞれ。よりフィット感が欲しいならインソールの変更で調整可能だ。全体的に窮屈にしたいなら数枚インソールを重ねればよい。かかと部分だけ高さが欲しい場合は、かかと部分のみ厚みのあるインソールに変えればよい。
おすすめは土踏まずが盛り上がっている立体タイプのインソール。よりフィット感が増して歩きやすくなる。
全体メッシュで通気性も問題なし
UAチャージド パスート2はアッパー部分が全体メッシュ。珍しいことにタンまでメッシュ。
つまり靴の上部は全てメッシュ素材で出来ており、通気性はかなり良い。またメッシュの目が細かく固めの素材だから擦った程度では破れない。
仕事でガンガン使うのである程度の丈夫さは必要だが、その点もクリア。素晴らしい。
ただ通気性能の高さとトレードオフに防水性は皆無である。得るものがあれば失うものがあるのは当たり前。雨の日は大人しく別の靴を使うべし。
縫製も完璧
靴を買う際に見るべき点は靴の縫製だと思っている。
「これだけ良い素材使ってます!」「ブランド生地使ってます!」が売り文句の商品で安いモノは縫製が悪いものが多い。靴の場合、アッパー生地とソールの縫込みが甘いと境界からすぐ破れる。
インソールを剥がせば縫製が確認できるので店頭で靴を買うときは確認してみてほしい。今回はネット通販で買ったから見てみるまで分からない。果たして…。
大勝利である。
縫目の間隔も短いししっかりテンションがかかって縫製されていた。これでアッパーから剥がれることはまず無い。一安心。
使ってみて良かった点
・デザインがかっこいい
正直デザインに期待してなかったけど、実物を見ると意外にカッコいい。メッシュの目が斜めに入っている、かつ繊維にやや光沢があるから魚の鱗みたいで妙な高級感がある。
掲載してる画像は見やすいように明度を上げているので分かりにくいだろうけど意外に引き締まった黒である。
あとソールの側面にもメッシュ模様が施されているから全体を見たときソールが浮かない。これは好みもあるだろうけど個人的には良かった。
・くるぶしのホールド力高め
くるぶしの下あたりにクッションが薄く配置されているから、幅広でゆったりしているのにブカブカにはならない。ほぼくるぶしあたりでホールドされてる感じ。
だから以外に履いたり脱いだりがノーハンドではやりにくい。できないことはないけど、脱着は指の補助が必要。
ノーマルではスリッポンみたいな取り回しは出来ないけど、これは靴紐を変えることで対応可能だ。
・見た目を気にしないなら紐は変えたほうが良い
私のようなめんどくさがりは靴の脱着をノーハンドで行いたいものである。それを可能にするためには伸縮タイプの靴紐があればいい。
どの靴でもこれがあればスリッポン運用が可能。丈夫なゴム紐だから靴が駄目になっても紐は次も使える。試しで買ってみたけど手放せなくなったアイテムの一つ。
見た目の印象は変わるが使い勝手ははるかに良くなる。個人的にはよりスポーティーな感じになるし問題ないけど、これも好みなので良いと思う方だけどうぞ。
使ってみて気になる点
純正インソールは良くも悪くもない
純正インソールは平たんで薄め。良くも悪くもない。タウンユースなら全く問題ない。
だけどぶっ続けに2時間歩くならインソールは変えたほうが足の疲れは軽減できる。幸いUAチャージド パスート2の靴内部の空間は広い。厚みのあるインソールや立体インソールなんでもござれ。ほぼすべてのソールに対応できる。
自分が使ってるのは土踏まずを強力にサポートするスペンコのインソール。「自衛隊 半長靴 インソール」で検索すれば必ずおススメされる現役も重用する有能インソールだ。
これマジで歩き仕事をする人は使ってほしい。自分の感覚では足の疲労が3,4割軽減される。下手な立体インソール(それもスペンコより高い)より疲労の軽減でいえば信頼を置ける。
重ねて言うけど”普段使い”するなら純正でも問題ない。自分は仕事で超酷使するからインソールを変更しているだけである。しばらく使ってみて大丈夫そうなら純正で問題ない。
まとめ
アンダーアーマーは肌着やパンツで既に名声を勝ち取っているメーカーだけど、靴は正直買ってみるまで「どうなの?アパレルメーカーの靴とかどうせショボいんじゃないの?」と疑ってた。
結果は御覧の通りである。”疑ってすみませんでした!”とアンダーアーマー本社前で土下座したい。
Amazonの訳の分からん中華靴買うより断然こっちのほうが良いと断言できる。
コスパ的にも完成度的にも文句のつけ所がない。
辛口レビューを心掛けているのでデメリットや気に入らないところを探してみたけど、インソールくらいしかイチャモンつけれるところがなかった。
それも普段使いなら純正で十分だし。
UAチャージド パスート2は最新モデルじゃないから価格的。もっと早く気づけばよかった。
しばらく仕事靴はアンダーアーマーの型落ちスニーカーを安く手に入れることになると思う。