この記事は、自分にぴったりのゲーミングキーボードを見つけるための参考になるように作成した。
ロジクールGシリーズのフルキーボードモデルは、高性能なゲーミングキーボードであるが、今回はその中から4モデルをピックアップして紹介する。
それぞれの特徴やメリットを比較して、読者のゲームスタイルに合った一台を見つけてほしい。
当記事は公式サイトで公開されている商品のスペックやレビュー情報をわかりやすく整理し、読者が自分にぴったりの商品かどうかを判断できるように作成しました。
自分に合った最適なキーボード選定の参考になれば幸いです。
なぜロジクールGに絞るのか
PCゲームの需要が高まり、新興メーカーから低価格のメカニカルキーボードが続々と登場している。アマゾンで検索すれば、6000円以下のモデルを発見できるだろう。
しかし、新興メーカーは基本的な製造品質が安定しておらず、個体差が大きいのも事実である。あたりを引けば問題ないが、ハズレを引けば質の悪いモノを掴むことになる。
その点、ロジクールはPC関連機器の老舗であり、製品自体の精度に不安はない。
特にキーボードはロジクールGシリーズだけでなく、高品質モデルやハイエンドモデルも多数開発しており、設計思想にも信頼が置ける。さらにアフターサポートや保証もしっかりしており、初期不良があっても無償交換で対応してくれる。
キーボードには確実な入力と安定した機能が求められる。その点で、ロジクールは開発元・製造元として安心できるというわけだ。
フルキーボードのメリット
数字入力が快適
テンキーがついているので数字入力が快適。
特にエクセルなどの作業や文章の入力では、素早く数字を入力することができる。
ゲーム以外にも文章を多く入力する予定があるなら、フルキーボードのほうが快適だろう。
製品の種類の多さ
フルキーボードタイプはテンキーレスタイプよりは一般的。製品の種類やバリエーションも多い。
特に日本語配列のテンキーレスタイプは稀少だが、フルキーボードタイプなら数多く存在する。
ロジクールGシリーズはテンキーレスもフルキーボードもアイテム数が多いため、どちらも選択肢が多い。これはありがたい。
フルキーボードのデメリット
デスクスペースを圧迫
テンキーがある分、キーボードの横幅が約10cmほど長くなる。
これによりデスクのスペースを圧迫してしまい、狭いデスクでプレイせざるを得ない人は快適とは言えないだろう。
とはいえ一般的なキーボードサイズではあるので、今現在フルキーボードを問題なく使用している人なら問題はない。
マウス操作性はテンキーレスが勝る
キーボードとマウスの距離がテンキーレスより遠くなるので、どうしても両手を広げる形になる。
特にFPSなどのジャンルではマウスの反応速度や精度が重要。
その点はテンキーレスタイプのほうが有利。
しかしこれはFPSでの話である。
アクションゲームやRPG、SLGなどのゲームでは特にマウス操作の精度にこだわる必要はない。
FPSや格闘ゲーに注力しないユーザーなら無問題。
姿勢を正しく保持しにくい
手や腕の移動距離が長くなるので、筋肉や関節にかかる負担がテンキーレスよりかは増える。
またキーボードとマウスを体の中心から離れるから、人によっては姿勢を正しく保持しにくい。
フルキーボードが向いている人
メリットとデメリットを見てみると、下記のような人がフルキーボードタイプに向いているように思う。
- ゲームもするが、文章作成も快適に行いたいユーザー
- MMOなどゲーム中のチャットを快適に使いたいユーザー
- 日本語配列キーボードの選択肢を増やしたいユーザー
- デザイン的にテンキーレスが気に食わないユーザー
フルキーボードが向いていない人
逆に、下記のような人はフルキーボードタイプに不満を持つかもしれない。
その場合はテンキーレスタイプを検討したほうが良いだろう。
- 何よりもゲームをとにかく快適にプレイしたいユーザー
- コンパクトであることがデザイン的に優れていると考えるユーザー
- キーボードを置くスペースが狭い環境のユーザー
- ゲーム専用キーボードとして導入するユーザー
フルキーボードタイプのメリット・デメリットについては以上だ。
ようやくだが、次からロジクールGのテンキーレスモデルを個別に紹介していく。
どれも個性的だが総じてゲームに特化したキーボードだ。詳しく見てみよう。
G512 CARBON:カスタム性抜群の準ハイエンドモデル
特徴
- 航空機グレードのアルミ合金製を使用した堅牢なボディ。USBパススルー機能も搭載。
- GXブルー(青軸)、GXレッド(赤軸)、GXブラウン(茶軸)の3種類のキースイッチから選択。
デザイン
- 航空機グレードのアルミニウム合金製の筐体でミニマルなデザイン。
- 耐久性に優れたメカニカルスイッチなどの特徴を持つフラグシップモデル。
接続方法
- USBケーブルでの有線接続のみ。
キースイッチ方式
- GLogicool独自のGXブルー(青軸)、GXレッド(赤軸)、GXブラウン(茶軸)の3種類から選択
- GXブルー(青軸)は打鍵感と正確な入力を重視する打ち心地。
- レッド(赤軸)はなめらかな打ち心地と静かな打鍵音が魅力。MMOやアクションゲームに向いている。
- GXブラウン(茶軸)は重すぎず軽すぎない丁度よい打鍵感。FPSやRTSなどの高速反応が求められるゲーム向き。
バックライト機能
- RGB LED照明を搭載。バックライトはキーライトごとに調整可能。
- LIGHTSYNC RGBによって様々な効果やアニメーションを表示できる。
- LIGHTSYNC RGBはG HUBソフトウェアでカスタマイズ可能。
独自の機能
- Fキーは12個あり、様々なショートカットキーを割り当て可能。
- Nキー ロールオーバーとアンチゴースティング機能搭載。誤入力を排除。
- 複数のキーを同時に押す必要がある場面でも確実に入力可能。
G613:装飾一切なしの機能追求モデル
特徴
- 質実剛健な設計思想により、シンプルながら機能性のみを追求したモデル。
- 独自のLIGHTSPEEDテクノロジーにより、無線でありながら有線と同等の反応速度。
- Romer-Gタクタイルを採用し、静かで快適な打鍵を楽しめる。
- 6つのプログラマブルGキーと専用メディアコントロールも搭載。
デザイン
- フルサイズのキーボードで、一体型のパームレストを備えている。
- デザインはシンプルだが、搭載されている機能は多い。
- キーボードのサイズは約478×216×33mmで、重量は約1410g。
接続方法
- LIGHTSPEEDワイヤレステクノロジーとBluetoothの2種類に対応。
- LIGHTSPEEDワイヤレステクノロジーは、1msの高速レポートレートを実現。
- 無線遅延の無いテクノロジーで、PUBG JAPAN SERIES 2018の推奨モデル。
- PCで使用する場合LIGHTSPEEDワイヤレステクノロジー一択。
キースイッチ方式
- Romer-GタクタイルというLogicool独自のメカニカルスイッチを採用。
- Romer-Gタクタイルは押下中に軽い段差を感じる打ち心地で、高速反応と静音性を兼ね備えている。
- 7,000万回のクリックテストをクリアした驚異的な耐久性を備えている。
- キーストロークは3mmで、アクチュエーションポイントが1.5mm。押下圧は45±20g。
バックライト機能
- バックライトは搭載していない。
- ゲーミングキーボードらしい煌びやかな演出はできないが、バッテリーの消耗をカットできる。
独自の機能
- Fキーは12個あり、様々なショートカットキーを割り当て可能。
- Nキー ロールオーバーとアンチゴースティング機能搭載。誤入力を排除。
- 複数のキーを同時に押す必要がある場面でも確実に入力可能。
G813:極薄メカニカルスイッチ搭載の最上位モデル(有線)
特徴
- G913の有線モデル。同じデザイン・スペックでワイヤレスが良いならG913をチェック。
- GLスイッチというロジクール独自の薄型メカニカルスイッチを搭載。
- GLクリッキー(青軸)、GLリニア(赤軸)、GLタクタイル(茶軸)の3種類から選択できる。
- 5つのプログラマブルGキーと専用メディアコントロールも搭載。
- 薄型デザインで厚さは約22mmとかなり薄い。
デザイン
- 高級感のあるアルミニウム合金製の筐体で耐久性が高い。
- カラー展開はカーボンブラックとホワイトの2種類。
- 厚さは約22mmと超薄型デザイン。
- 高さ調節機能とアルミ製の音量ホイール、フルメディアコントロールボタンを搭載。
- フルサイズキーボードだが、薄型のためデスクに圧迫感を与えない。
- キーボードのサイズは約475×150×22mmで、重量は約1145g。
接続方法
- USB-A端子の有線タイプ。
- 無線ではないのでバッテリー残量を気にする必要はない。
キースイッチ方式
- GLクリッキー(青軸)、GLリニア(赤軸)、GLタクタイル(茶軸)の3種類から選択。
- GLクリッキーは、 耳に聞こえるクリック音と触覚フィードバックが特徴的。
- GLリニアは、静かでスムーズなキーストロークが特徴的。
- GLタクタイルは、優しい打鍵感による適度な触覚フィードバックが特徴的。
- キーストロークは2.7mm、アクチュエーションポイントが1.5mm。押下圧は50g。
バックライト機能
- RGBライトが完全装備。
- オンボード コントロールでライトエフェクトの変更や輝度の調整も行える。
独自の機能
- 5つの専用Gキーにゲーム/アプリ内キー バインド、システム コマンド、カスタム マクロをプログラムできる。
- オンボード メモリに3つのプロファイルを保存可能で、合計15個のGキーを登録可能。
- ゲームモードボタンを使って邪魔なキーを無効にできる。
- 専用メディアコントロールボタンで音楽やビデオの操作も簡単にできる。
G913:極薄メカニカルスイッチ搭載の最上位モデル(ワイヤレス)
特徴
- G813のワイヤレスモデル。同じデザイン・スペックで有線が良いならG813をチェック。
- 独自のLIGHTSPEEDテクノロジーにより、無線でありながら有線と同等の反応速度。
- GLスイッチというロジクール独自の薄型メカニカルスイッチを搭載。
- GLクリッキー(青軸)、GLリニア(赤軸)、GLタクタイル(茶軸)の3種類から選択。
- 5つのプログラマブルGキーと専用メディアコントロールも搭載。
- 薄型デザインで厚さは約22mmとかなり薄い。
デザイン
- 高級感のあるアルミニウム合金製の筐体で耐久性が高い。
- カラー展開はカーボンブラックとホワイトの2種類。
- 厚さは約22mmと超薄型デザイン。
- 高さ調節機能とアルミ製の音量ホイール、フルメディアコントロールボタンを搭載。
- フルサイズキーボードだが、薄型のためデスクに圧迫感を与えない。
- キーボードのサイズは約475×150×22mmで、重量は約1025g。
接続方法
- LIGHTSPEEDワイヤレステクノロジーとBluetoothの2種類のワイヤレス接続に対応。
- LIGHTSPEEDワイヤレステクノロジーは、1msの高速レポートレートを実現し遅延に不安を感じることはない。
- バッテリー寿命はフル充電時で最大30時間で、3時間でフル充電可能。
キースイッチ方式
- GLクリッキー(青軸)、GLリニア(赤軸)、GLタクタイル(茶軸)の3種類から選択。
- GLクリッキーは、 耳に聞こえるクリック音と触覚フィードバックが特徴的。
- GLリニアは、静かでスムーズなキーストロークが特徴的。
- GLタクタイルは、優しい打鍵感による適度な触覚フィードバックが特徴的。
- キーストロークは2.7mm、アクチュエーションポイントが1.5mm。押下圧は50g。
バックライト機能
- RGBライトが完全装備。Logicool G HUB ウェアを使用して、RGBをカスタマイズすることもできる。
- オンボード コントロールでライトエフェクトの変更や輝度の調整も行える。
独自の機能
- 5つの専用Gキーにゲーム/アプリ内キー バインド、システム コマンド、カスタム マクロをプログラムできる。
- オンボード メモリに3つのプロファイルを保存可能で、合計15個のGキーを登録可能。
- ゲームモードボタンを使って邪魔なキーを無効にできる。
- 専用メディアコントロールボタンで音楽やビデオの操作も簡単にできる。
自分が選ぶならこのモデル
G813:極薄メカニカルスイッチ搭載の最上位モデル(有線)
これは筆者の考えだが、ゲーミングキーボードかつフルキーボードタイプを導入するにあたって自分が一番重要視する点は、「いかにタイピングが気持ちよくできるか」である。
タイピング自体が気持ち良ければ、ゲームにしろドキュメント作成にしろ不満なく使える。
その点、G813はデザイン的にもタイピング性能的にも丁度いいモデルだ。
どのような用途でも気持ちよく使える工夫が随所にみられる。
まずは有線である点だ。
ゲーミングキーボードでフルキーボードを選択する時点でモバイル用途ではないことには異論はないだろう。
つまり、デスクに据え置きで使用するなら有線が一番使いやすい。
また、キースイッチが3種類選べる点も特筆すべきだろう。
GLクリッキー(青軸)、GLリニア(赤軸)、GLタクタイル(茶軸)の3種類を選択できる。
ゲームのことだけ考えればGLリニア(赤軸)を選択するだろうが、ドキュメントも作成することを考えれば、GLタクタイル(茶軸)を選択するべきだ。
多少引っ掛かりのある感触が無いとミスタイプを誘発してしまう。
そして、専用Gキーが5個も搭載している点も良い。
キーボード上部のFキーにマクロを設定できるモデルもあるが、完全専用キーとして通常のキーボード配列に追加で5つ用意されている。
ゲームだけでなくイラストソフトのショートカットやドキュメント作成時のショートカットなどにも流用できるから、用途を限定せず自由にカスタムできる。
最後に、コストパフォーマンスについても言及したい。
G813は有線のキーボードだが、無線タイプとしてG913が存在する。
G913はG813と比べて約5000円程高いが変更点が接続方法のみ。
前述したようにフルキーボードは据え置きでしか使用しないため、無線であることにそこまでメリットを感じられない。
ロジクールGの最も価格が高いモデルはG913だが、有線のG813を選ぶことでハイエンドゲーミングキーボードを約5000円節約できる。
以上、あえて自分がお勧めするなら「G813」を選ぶが、ゲーミングキーボードに何を重視するかは人それぞれだ。
自分の用途や環境にあったモデルをじっくり考えて、最適な選択をしてもらいたい。
総括:どれを選んでも失敗はない
この記事では、ロジクールGのフルキーボードを5つ紹介した。
どのモデルも個性的だが、自分の好みや用途に合わせて選べばどれを選んでもガッカリすることはないだろう。
なぜなら、ロジクールGシリーズは見た目が派手だが品質は堅実そのものだからだ。
高い剛性、品質の良いメカニカルスイッチ、気持ちの良い打鍵など、基本的な要素はすべて備えている。そういう意味ではどのモデルを選んでも失敗はない。
デザインで選んでも良いし、ゲーム機能で選んでも良いし、コスパで選んでも良い。自分が何を重視するかしっかり考えたうえで選択することをお勧めする。